少年野球の先にある未来の扉を開けよう

学童野球ではエース、中学硬式ではショート、ボーイズ県選抜の息子と悪戦苦闘した経験を踏まえ体育大学体育会陸上部出身のお父さんが体育理論を基に野球を客観視した情報を綴っています。

vol.8 心理①

いよいよ最後の項目である心理に触れたいと思います。しかし心理と言っても広範囲なので分けて説明しようと思います。ひとつ目は欲求について、ふたつ目はスポーツ選手におけるモチベーション、みっつ目はプレー中の心理動向についてです。

まずひとつ目の欲求から説明していきます。マズローの5段階欲求という考え方があります。

生理的欲求、安全欲求、所属的欲求、承認欲求、自己実現欲求という段階です。ひとつのことが満たされると次の段階の欲求が出てくるという考え方です。生理的欲求は食事や住居など生きていく上で必要な欲求です。安全欲求は安全を身につけたいというものですがこの二人はが保証されている家庭でないと野球は基本的にはできないので省きます。次が所属欲求であり何かの団体に所属したいという欲求です。家族、会社、学校そしてチームです。野球チームに所属し友達がいて毎日楽しいというのはこのレベルです。野球というスポーツに意欲がまだ薄い時期にいじめられる、コーチに叱られるなど所属する意欲を失うことが多いことが野球チームという団体に所属したくないという心理的な欲求なのです。毎日が楽しいそして野球チームに所属する意義を見出したところからが重要なのです。次が承認欲求です。自分が認められる、野球をやって成長できていることを認めてもらえるこの欲求です。チームでは比較的厳しい場合がありますが家庭ではこの承認欲求こそ大切にしなくてはいけません。試合で負けた理由や失敗を指摘していてはこの欲求は育ちません、良かったことを見て褒めてあげること親はいつも味方であることスランプやプレーの悩みを指摘する場でなく一緒に考えてあげる場が家庭ということです。承認され自分の味方がいるということに慣れるといよいよ自己実現というステージに入ってきます。自分がどうなりたいか、何を目指すかというステージです。親の厳しさや圧力でそう見せている場合もありますがその点は注意が必要です。

子供は親の所有物ではありません、ひとつの個なのです。

自己実現領域の欲求を持つことでようやく自分で努力しようと考え始めます。欲求も段階的です。欲求の質を踏えた親子の関係性は素晴らしい関係性になるでしょう。

また上達を早めるスタートラインなのかもしれません。