少年野球の先にある未来の扉を開けよう

学童野球ではエース、中学硬式ではショート、ボーイズ県選抜の息子と悪戦苦闘した経験を踏まえ体育大学体育会陸上部出身のお父さんが体育理論を基に野球を客観視した情報を綴っています。

指導者における見る力の重要性

見ると言う日本語があります。英語で訳すとたくさんの言葉が出てきます。

 see look watch と3つの言葉が出てきます。

それぞれ意味が違うのですが、指導者で重要なのは見方なのです。

seeは漠然と見えている状態いわゆる風景ですね。lookはもう少し狭い範囲を見ている状態野球観戦に近い見え方ですね。最後にwatchですが注意深く変化を感じ動きを注視して見ると言うことです。普通の指導者の見る行為はlookに近くパフォーマンスの結果の良し悪しを見ています。レベルの低い指導者はもはや選手が動いていることを漠然と見ている状態です。これはもはや指導者でなく野球自体に関心が薄い方です。watchこそ指導者に必要な見る力です。常に選手の変化を感じる力、理想のパフォーマンスとのギャップを感じ取れる力です。日々の練習や試合での小さな違いに気づくことで成果を感じられたり、不調原因を感じ取れたりします、watchする力がなければ指導者としてのレベルが上がらないと言うことです。過去の記述でも階段登ることが指導において大切だと言ってきましたが、階段を登ったかどうかを測れなければ次のステージの指導に移れないと言うことです。運動の苦手な子は登る階段が低く少しずつ登ります。その小さな変化に気づくのが難しいので運動の苦手な子を育てるには指導者としての資質が必要なのです。

watchするコツは動きの全体像から違和感を感じ取るところから始めるといいです。まずはなんとなくで構いません。何か違うな気づくことで正解への紐解きが始まります。例えば昨日投げている雰囲気が今日と違うというところからでいいんです。そこからどこに違和感があるんだろうかと念頭に置きながら見ているとおぼろげながら見えてきます。腕、手、肘、膝、足など徐々に絞れてきます。いわゆる間違い探しと同じロジックです。

最近ではスマホなど便利なツールもあります。動画を撮影してコマ送りやスロー再生で何度も見るといずれ見えてきます。その原因が。

効果的な指導は実はそこから始まるのです。ですから選手は多くの指導者が少ない人数をしっかりwatchして変化を感じ取れる状態がいい指導者環境だと思っています。なにせ野球という競技はとにかく技術が占める割合が多くその複雑さは他の競技と比較してもより複雑です。私は陸上部出身ですから単純な技術を注視して小さな動きから修正することを繰り返していたのですが野球は技術が多い為に指導者も理解仕切れずlookやseeになってしまうことも多いのではないかと感じています。

子供の小さな変化を感じてあげ成果を褒めてあげることが自身の指導技術をレベルアップさせることにつながると同時に子供を認め賛賞してあげる材料にもなり適切な親子関係を築くきっかけにもなります。