子供の野球を上達させる方法教えます

陸上部出身のお父さんが子供と向き合いながら学び教えエースになるまでのプロセスを振り返り、学童野球から中学硬式チームへ進んでいく変遷を生かし分かりやすくお教えします

幼少時のバッティング基礎

最近バッティング技術の多様化が進んでいます。V字打法としてダウンに降ろし始めた軌道を突然アッパーに切り替える技術や後ろ脚に体軸残して引きつけて打つ技術など様々な技術が紹介されています。ですが小学生時はまず体力も筋力もありません、さらには投手は変化球を投げません、その場合まず必要なスイングは一番気持ちよく力が入るスイングを行うことです。引きつけてなるべく後方で軸回転するような打法は筋力が必要であり皆ができるものではありません。しっかりとヘッドをきかせて前方で捕らえる打法をお勧めします。まず必要な体験は思い切って振れることそして思い切って飛ばすことに魅力があります。しかしドアスイングなどを克服することも必要です。しっかりとした技術を教えてそれをもとにスイングすることが大切です。そこでまず飛ばせるという感覚を学ぶと同時にレベルスイングの習得が重要です。それが出来れば中学生でも間違いなく打てると思います。レベルスイングはバッティングの最大公約数です。右バッターの場合当たるのが早ければレフトへ遅ければライトへ飛んでいきます。いかにバッティングのミスを軽減できるかが上達を促すコツです。

打てることは楽しいと思います。楽しさ、思いっきり、そしてヒットを重ねるそのベースを育てていくことが重要です。

中学生になると変化球への対応が始まり投球の見極めがバッティングプロセスに加わります。その場合でも応用のきくレベルスイングを身につけた場合対応しやすくなります。バッティングを点で捕らえるよりも投球の線とスイングの線のライン同士を合致させる意識がのちに役立つバッティング技術として育っていくことでしょう。

 

練習効果上げるには

練習は大きく分類するとふたつ分類されます。体の能力を上げるフィジカル練習、動きや動作の精度を上げる技術練習に分類されます。普段の練習が何を目的としておりどのような能力を啓発させるものなのかを明確にしておく必要があります。まずはフィジカル練習ですが、野球に必要な体力をつける事ですが、野球は学童野球では1時間半から2時間までに終わる事が多いですがそこで実践されるプレーは瞬発的な動きが大半です。瞬発力を向上させるトレーニングの必要性が高いということです。ただし長い時間パフォーマンス続けなくてはならないためのトレーニング別途必要になります、しかしそれは長距離などの持久力を上げることとは違います。ただし呼吸器循環器系の能力を上げるために長い時間トレーニングはたまにあっても問題はありません。

ただしその比率は良く考えておく必要があります。技術練習の基本は正しい動作を覚えるためには正しい動き自体を理解させることそして習得のために反復繰り返し無意識の状態でも正しい動作ができるようにすることが重要です。

また技術練習の効果を上げるためにはイメージトレーニングを重視してください、これは練習後にやるものでなく技術練習前や最中に行うことで成果が上がります。動作のコツや分かりやすいチェックポイントを設けてセルフチェックできるようにし頭の中で動作を構築するものです。小学生ではイメージ自体教えることが難しいので足をどこに着くとか分かりやすいチェックポイントを設けることをお勧めします。

バッティングの予備動作

バッティングの動力について前回は記述しました。その大きな動力はそのままでは上手く使えません。回旋運動といっても90度から100度しか回旋しないのでその回旋に移る前の予備動作が重要です。クラウチングスタートの様な固定スタートよりも加速をつけてスタートラインを切った方が速く走れるのは当たり前だと思いますが回旋角度が少ないバッティングではこの予備動作を上手く活用することで加速度の高いスイングが可能になります。では予備動作と一般的に言われている動作ですが、割れ、ヒッチ、コックがその予備動作です。順を追って説明しますが、まず割れと言う動作ですがバットを構えた位置からタイミングを取り後ろに引く動作のことを言います。弓を引く動作似ています。バットを引いてトップの位置に持っていくことで筋肉が伸長され伸ばされた状態になります、その状態からバットスイングを開始するとスイングの加速につながりスムーズなスイングが可能になります。かの三冠王落合選手は最も割れを意識したフォームでバットスイングします。左足の位置とグリップの位置が最も離れたストレッチした状態を作っています。

次はヒッチ動作です、これはメジャーの選手や過去は王選手やランディバース選手が使っていた動作です。グリップを真下に下げる動作です。これもバットスイング前の加速する役割があります、しかし現代ではトップの位置が決まらないなど推奨されていない動作と言われていますがもともとは加速を増す動作なのです。最後にコックです。これはゴルフプレーする方は良く聞く用語ですが、これは手首の角度です。手首の角度を維持することでインパクト時の右手と左手を切り替える力になります。このコックが早く解ける選手はヘッドが走らずインパクトまで時間がかかりルーズなバッティングフォームになります、ソフトバンクの内川選手のコックの使い方は抜群です、この動作が内川選手の長い間コンスタントにヒットが打てるひとつの要因になっています。大きな動力と今回の予備動作を組み合わせてバットスイングが完成に向かいます。

野球スイングの正体

野球のバットスイングは他に似ている動作はゴルフスイングなどありますが、根本的な違いがあります。ゴルフスイングやハンマー投げは基本遠心力を活用した飛距離を稼ぐ動作です。ではバッティング動作といえばゴルフスイングのように肩をアゴの位置に持ってくる訳にはいきません。そもそも野球は相手があっての競技です。投手の投球に対応すること原則です。従って緩急がある学童野球でも投手に対応しなくてはなりません、そのためには投手側の肩はあまり動かせません、肩が動かないということは遠心力使えないと言うことです。では野球のスイングに必要な動力はどこにあるかということが理解できないとスイング自体を教えることが難しくなります。

ではここで野球スイングの特徴を述べます。投手が打たれないように投球するボールを打つためにはバットのヘッドが遅れてでてこなくてはなりません。なぜなら緩急やコースなどの変化に対応できないからです。ヘッドが遅れることによりジャストミートするタイミングを残すことができます。

それを踏まえた動力ですが、動力の一つは体重移動です。後ろ足に体重を残せと言う指導をされる方がいますが、頭の位置は変える必要はありませんが体重前足に移動しています。残っても8:2もしくは9:1で前足に移動されています。頭の位置を動かさないのはバットコントロールするうえでの軸ブラさない為です。もうひとつの動力は上体の回旋です。肩の位置は動きませんからその位置からの回旋です。ではどの様に回旋するのか、投手とは反対の脚に体重を乗せ後ろ足だけを回旋させます。そうなると腰が回旋し下半身先導して回旋動力が働きます。それから体重移動と共に先導で得られた回旋動力を上半身の回旋へつなげます。そこで体重移動の動力と下半身先導による捻転エネルギーを基に上半身の回旋を始めます、しかしボールを捉えるギリギリまで粘りながら得られた動力によってバットが振られます。

これはゴルフスイングハンマー投げとも違う難しい技術なのです。まずはこの原理を理解した上で指導にあたってもらいたいです。

個の連鎖がチームを形成する

ヒトが二人揃えばそこに組織が発生します。人類とって最も重要な発明は組織だと言われています。学童野球ももちろん組織でありチームでもあります。しかし大人の組織でないことキャプテンとエース以外は役割が無いことが特徴です。子育ても同様ですがなかなか思うようにいきません。ですが子供の中にもそれぞれの役割が出来上がっています。ご自身が小学生の頃を思い出してください。人気があってスポーツができる集団、可もなく不可もない優しい集団、他人に干渉しないおとなしい集団、集団に属せず個人で動く子、いじめられて孤立する子など色々な集団や個人で形成されていたことを思い出します。クラスの団結が強い時はその集団同士が近い存在ということで皆がコミュニケーションが取れる状態です。

キャプテン真っ直ぐ進む人、エースは勝敗を背負う人またその能力を備えている人、それ以外にもいます、鈍臭いけど努力する人、ちゃらんぽらんだけど見てると楽しい人、真面目で打たれ強い人、自尊心が強く感情をコントロールできない人、みんな一長一短です。組織とはチームとは個性の違うもの同士がそれぞれの役割を担うということです。緊張した時はちゃらんぽらんな子が明るくします。地道に努力した子が成果を出せば努力が大切ということを皆が知ります。真面目で打たれて強い子は代表して指導者から叱咤される子、みんなが役割を背負った時に初めてチームとなります。相手を尊重する心、相手を許容する力、相手を励ます勇気、この気持ちをどのように醸成するかが大切です。チームの中の自分をどう認識するかということです。状況に応じて導火線を持つ子が違うのです。集中力を増すため、明るくするため、冷静になるため、それぞれ導火線を持つ子が違うということです。誰の導火線に火をつけるのかこれが指導者のテクニックになります。指導者の声のかけ方は十人十色です。指導者が子供等を許容することと統制することはどちらも重要ですがその塩梅、さじ加減こそが必要な要素なのです。

怪我した時の親の役割

スポーツは怪我が付き物です、怪我は一生懸命やることにより起きるものです。スポーツ理論を学ぶ私としても歓迎されるものではありませんが、反面頑張らない子には怪我はないんです。突破的に起きる怪我。誰も歓迎しません、しかしその怪我をどう捉えるかと言う姿勢には差がつきます。下半身を怪我した際は上半身を専門的に強化できます。肩を怪我した際は反面下半身を強化できます。ここで言いたいのは辛い時、恵まれない時、上手くいかない時こそ親にとっての教育機会になり得るのです。五体不満足だからこそ見える価値、野球をする楽しさ、弱い自分との向き合い、そんな息子を見るのは親としてもしのびなく辛いものです。しかしそれもスポーツそれも野球人生なのです。小学生時の怪我は再起が可能な障害が多いのです。だからこそどのように向き合うかが怪我完治後の成長につながるのです。私の息子も2度肩を痛めました、体育理論に精通する親ですら回避できないものです。しかしその怪我から学んだことは計り知れない大きな影響を与えました。チームと自分の関わり合いそこで迷惑をかけたチームメイトそして無償の愛でサポートした親の存在、人としての関わりあいを学びました。立ち止まること踊り場を迎えることが必ずしもマイナスではないと言うことです。学童野球を志す子供を持つ親の皆様へお伝えしたいことは、チームに帯同することをオススメします。苦しいこと、辛いことを感じるかもしれませんがそれも教育、みんなのバックアップに入ることで補欠の子のことも理解できます。なのでパフォーマンスにとっては良いことは少ないですが、子の成長にとってはまたと無い機会であること、悔しい現場を子供と感じ合うことによる一体感を是非感じてもらいたいです。その時間こそが親と子の大きな思い出になることでしょう。またその後起きる怪我含めた親が関与できない困難に立ち向かう糧を身につけると感じています。

技術指導とはブレイクする力

学童野球の試合でとにかく目に見えるミスに対して怒鳴ったり半分脅したりする指導者を見ます。そんなに脅して何が楽しいのだろうかといつも疑問に思います。子供たちのプレーの全ては指導者の指導の賜物なのです。子供たちを怒鳴ったり脅したりしてる方は自分の真上に唾を吐きそのまま自分に降りかかることと同じなのです。子供たちができないのは教えている側の問題でありまだあまり多くのことを知らない子供には罪がないことの方が多いのです。しかし教えたつもりで試合を見ると確かに思う様に行かないことも多く指導者としてもストレスがかかるものです。見たプレーを見たままに注意してもあまり意味がありません、なぜならその裏側にあるプロセスがそうさせているのです。

プレーの再現性が高くなるのは2つの要素からです。ひとつはプレーのプロセスを理解していることもうひとつはケーススタディーで学んだ場合のどちらかです。ひとつ目は頭の中で理解できている状態です。守備であればワンプレーワンプレーが詰将棋の様にパターンで理解している場合これは小学生では少し難しいかもしれません。しかし後者のケーススタディーは実際にプレーで失敗したことを原因まで遡り注意された場合は理解を示します。これはある意味信号が青になったから渡った。信号が赤で渡ったら自動車に引かれた。ことと同義語です。引かれたことを注意するのではなく赤では渡っていけないという事を知らないから渡るのです。なので信号には赤 黄 青の3色があることそしてそれぞれ色の意味を知ることでようやく赤は渡ってはいけないということをまず教えなくてはなりません。これを野球に置き換えると結果に対して原因を深掘りしなぜその選手がミスをしたのかを理解しながら本人にとって最適な指導を選択すべきなのです。ブレイクすることすなわち深掘りすることが技術指導における徹底事項なのです。