少年野球の先にある未来の扉を開けよう

学童野球ではエース、中学硬式ではショート、ボーイズ県選抜の息子と悪戦苦闘した経験を踏まえ体育大学体育会陸上部出身のお父さんが体育理論を基に野球を客観視した情報を綴っています。

静から動 動から動

私は元陸上部ですが、100m走のような競争の場合、競争を公平に進めるため静の状態いわゆる止まった状態からスタートします。

しかし一歩でも半歩でも動き加速しながらスタートした場合止まっているより速いのは誰もが想像できますし記録も間違いなく速いことが証明されています。

野球の場合も送球、投球、打撃どれにおいても当てはまります。静の状態から突然加速を開始するのでなく予備動作を作り擬似的に加速状態を作ることがパフォーマンスを上げるひとつの技術だと解釈しています。

野球界では割れという言葉が多用されます、打撃であれば走りながら打つことはできませんそのため右打者であればグリップの位置と踏み込む左足の位置を広げ伸ばされた状態を作ること、守備であれば捕球からの送球時に右肘と左肘を開く動作を作ります、この動作のことを割れと言いゴムの様に体を伸ばした状態を意図的に作るということです。割れを作る動作そのものが加速であり伸ばされたものが縮み元に戻ろうとする力を加速の補助として使っているのです。また捕球後のステップも送球までの加速を生む動作と言えます。

プロや高校生の捕手も今ではフロントステップという前に動くステップが主流となってきました、小さい補助動作からのフロントステップの技術が向上し送球動作自体の速度アップがそのまま送球スピードにつながります。

割れを作れ、割れを作れと指導者は言いますがその重要性は静から動という非効率な動作から動から動という効率的な動作を生み出す指導であることを理解することが重要です。