少年野球の先にある未来の扉を開けよう

学童野球ではエース、中学硬式ではショート、ボーイズ県選抜の息子と悪戦苦闘した経験を踏まえ体育大学体育会陸上部出身のお父さんが体育理論を基に野球を客観視した情報を綴っています。

運動が不得意な子供への指導

タイプの違う9ポジションで守備を行うのが野球の特徴です、なので個性を上手く配置することで誰もが活躍するチャンスがあるのも野球の特色の一つです。

運動が不得意だけど野球が好きな子供も多いと思います。不得意な分技術の習得にも時間がかかりますし親としても苛立ちが募ることでしょう。そこで諦めるのは早いです。誰もが活躍する可能性があるからです。

皆と同じように教えても上達しない場合はどうしたらいいのか悩むところです。ではどのように指導すれば良いかということですが、先ずは教える技術の中身を細かく分解することです。高い階段を登ることができなければ低い階段をたくさん登り到達すればいいのです。わかりやすくするコツは細かく教えてあげることです。投球動作も一連の腕の動きを見ただけでできる子もいれば肘の上げ方一つから教えなければならない子も存在します。

見た動作を自分の動作に置き換えることが得意な子は上達も早く自分の体を思い通りに動かせるのが特徴です。しかしそれができない子は細かく教えてその細かい技術と細かい技術をつなぎ合わせるのです。先ほどの投げる動作で言えば内旋しながら腕を下ろす動作、肘を引きながら上げる動作、腕を外旋させトップを作る動作例えばこの3つの動作を一つずつ教えてそれぞれができた後一連の動作として教えて繋げていきます。不得意な子は動作イメージ力が不足している場合とイメージ通りに体が動かない場合があります。しかし丁寧に反復することでいずれ動作が脳に刻み込まれ技術を習得することができます。

よく聞く話ですが、良い職人は不器用の方がいいと言います。簡単にできてしまう子は見よう見まねは上手だが職人としての繊細な動きを理解しないことが多いようで、反面不器用な子は何度も何度も同じ動作を繰り返しできるようになることで反復して覚えたものは忘れにくく技術鈍ることも少ないのです。できないからこそ反復を繰り返す能力がつくのです。これも一つの才能であり器用な子にはない能力のひとつかもしれません、物事は考え方次第です。ご自身の息子が不器用で運動が不得意だったとしたら職人的な選手になる才能かもしれません、諦めず地道な努力を繰り返すことできっと上達へのロードマップが見えることでしょう

野球指導における父と息子のスタンス

指導における指導法に付いて書いてきました。しかし親子のスタンスが合わなければ習得も遅れます。

我が家の長男の小学生時期は臆することない性格でしっかりとした自己主張する選手でした。親など気にすることなく対戦相手に集中して自分との会話を楽しむ性格でした。長男なのに自由奔放と良く言われましたが、長男 次男関係なく家庭で野球のことで追い込む話はほぼしませんでした。ミスをして指導者から指導されるのは息子、親は叱られません、そこに安堵しいいこと悪いことを直接言葉で突き刺す親も多いのではないかと感じています。

スポーツにおける重要要素は第1に動機付けです、なぜ今言われているのかそれは何を改善するために言われているのか。この部分が理解される状態を先ず作るべきです。その後です技術指導などを行うのは、

先ず先に親が子供の成長曲線を描くのです。そのためには常に目的意識を持たせ動機付けすることです。成長曲線に乗ったら後は子供の努力次第で夢に向かい突き進みます。

そこまで成長曲線を作る努力は並大抵ではありませんが、子を信じサポートするしかないのです。特に中学硬式チームでは親がサポートするケースはグランドではありません、小学校のうちにモチベーションと技術という土台を作ってあげることが親としてのスタンスではないでしょうか。

技術指導後の習得を早くするには

上手くなってもらいたいのはどの親もおんなじですよね。しかしその気持ちが強ければ強い程言いすぎちゃうこともしばしば、しばしなならいいのですが常に言い過ぎてしまうひとも見かけます。

しかしそれは逆効果なのです。まだ客観的な視点を持ち合わせていない子供は自ら学習して上達する可能性は低くいかにして分かりやすい指導を行うかが重要な要素になります。

ではどの様な声かけをしていけば良いかと言うことですが、基本指導して修正する部分は1回の指導につき1つです。ひとつの動作に関連する2つの動作の場合はまとめて2つ指導する場合もありますが、1つで充分なのです。その代わり何度も言い聞かせるとが大切です。

そして指導のコツですが、今から何を教えるかその効果は何かを伝えます。指導に対する動機付けです。その後見本を見せることが重要で動作をイメージさせます。その上で実際に子供にやらせながら時には押してあげるなどフォローも必要です。

そしてその動作を行なったあと何が違ったかをヒヤリングします。そうすることで自分の言葉にすると言うことは頭の中にインプットされた状態になり記憶が薄れるのを防ぐ効果があります。

教える技術も理解度に合わせどれだけ分解できるかはお父さんコーチの技量になります。できる限り小さな動作を何度も反復しものにさせることです。そして次回の練習時にどれだけ定着したかを再確認します。

技術指導はとにかくこの繰り返しです。

言い過ぎたくさんの動作をまとめて指導するやり方は子供の頭の中を混乱させ今うるさく言われる時間をやり過ごせば良いという考えに変わってしまいます。それを避けるために上記内容を踏まえ指導することをオススメします

技術はひとつずつレンガを積み上げ家を建てるのと同じです。じっくりひとつずつ積み上げ野球技術と言う家を親子で建てていきましょう

打つと言う動作

さて今回は打つという動作です。

野球を始めたばかりの子供にバッティングの

ことを教えるのは実は気が引けます。

小学1、2年生くらいまでのバッティングはあまり細かいことを言わずに力一杯振るということに慣れた方がいいです。

まずはバットの重さに慣れることそして思いっきり振る経験が次の段階で役に立ちます。大切なのは、飛んできたボールに当てるということを意識するとボールは飛んで行きません、まずは思いっきり振ってそれで当てる練習の方が飛んだ時に楽しいです。野球は楽しいものと言う意識を受け付けさせることがバッティングの醍醐味です。

ミートする感覚を掴んだら技術的な指導を進めていきます。今回はあまり具体的な技術の話をしませんでしたがバッティングの細かい技術は次回に

捕るという動作

今回は捕ると言う動作について説明していきます。意外に簡単なように見えますが実は投げると同じくらい難しい動作です。

なぜ簡単に見えるか?それはグローブの影響により簡単捕球できるからです。

グローブで捕球するのは簡単に言えば網で虫を取るのと同じ動作でボールを捕ってしまいます。いわゆるグローブのウェブの部分ですね。これでは野球の正しい捕球ではありません、グローブはあくまでも手のひらの動作を補佐するものであり重要なのは手と指の動きが重要です。

では捕ると言う動作はどの様な動作なのでしょうか。手を見てもらうと親指だけ他の4本の指と違う方向を向いています、これは物を掴んだり捕ったりするために機能的になっています。他の4本と対立位置に親指が配置されることにより強く掴むことができます。

また親指に対立の位置にある指は薬指と小指です。薬指と小指の関係ですが小指を動かすと薬指も動きます。この二つの指は神経が繋がっており動きが同調されます。この親指と薬指、小指で掴むことにより強い力で掴むことができます。テストすると分かりますが、親指、人差し指、中指でボールを掴む力と親指、薬指、小指で掴む力では薬指、小指で掴んだ方が強い力が発揮できます。この位置が捕球位置になります。ゴルフクラブでも小指で握ると言います。これは手の機能からきている理由です。

捕る位置は理解できましたが、これだけでは不十分です。ボールは放物線を描き自分の方向に向かってきます。これを先程の掴む位置で捕球するにはもうひと段階努力が必要です。

それはどうすれば良いかと言うと回数を重ね慣れることです。柔らかいボールで構いません、ゆっくり投げたボールにタイミングを合わせ先程の位置で掴む練習をするのです。それも片手です。これを両手で捕ると両手で挟んでしまい練習の意味をなしません。

タイミングが合わないと手のひらにあたり弾いてしまいます。これは楽しく回数をこなすことで徐々に捕れる様になります。壁にマークをつけてそのマークを狙う遊びに合わせ捕球する練習も兼ねるなど楽しく、お父さんとのコミュニケーションの一環で楽しくやると上達も早くなります。捕る位置の理解、そして放物線を描くボールに合わせた捕るタイミングの習得この二つの要素を習得することがまず第一歩であり捕ると言う動作のコアな技術になります。

投げるという動作とは

野球といえばまず投げるですね〜

野球経験のない子やサッカー部など投げる経験していない子投げ方は招き猫か砲丸投げのような投げ方をする子を見たことがあると思います。同じ投げるでも一体何が違うのでしょうか?投げ方の複雑な技術説明は今後にして簡単なことから説明していきます。

野球やボールを投げるスポーツに共通する投球フォームの特徴ですが、肩と肘が起点になるのですが、まず肘の位置が重要なポイントです、肘の位置が肩の位置よりも高いことが重要です。高く上がった肘を肘から前に動き始め手が遅れて出てきます。そうなることでムチの原理でボールを持っている手が勢を増し最終的に肘を追い越し前方へ振り出されます。これが投げる動作の原型です。これができるようになるとボールに勢いがつきます。しかし振り出された動作中どこでボールを離したら良いかここに次の疑問が子供の頭の中に浮かびます。

スピードが付いているのでどこで離したらいいかは結構難しいのです。なので始めのうちは正確性求めず勢いを付けて投げることを優先させるのです。ボールを離す位置は経験を積んでいくうちにコツを覚えます。

そこまで我慢することが大切です。大縄跳びも入るのにコツがいります。これも経験とタイミングなのです。徐々にボールを離す位置を学習し安定してきます。これは自転車に乗ることと同じようなことです。どれくらい勢いを付けて漕げば安定するかこれを経験するうちにコツを掴み乗れるようになるのと似ています。

お父さんとしては我慢が必要なのです。勢いが先、正確性は後なのです。

正確性を先に求めるとやはりダーツの投げ方が一番正確なのです。短い距離でミリ単位正確性を求めるならダーツ投げの方が正確です。

お父さんから子供に勢いよく正確に胸に投げなさいと初心者のうちに叱り続けると2つの動作を一気に習得することに難しさを感じて嫌になります。そこで野球を辞めてしまう場合もあります。反対にそれを見逃すことでいつまでたっても招き猫投球が治ることなく野球を続けるようになります。その場合は勢いがつかずプレー自体に悪い影響が出てきます。

この点を気をつけて指導にあたることをオススメします

子供に野球を始めさせるには

野球部出身のお父さんの息子が

サッカー部など別の競技を選択

している姿をよく見かけます。できれば野球やって欲しかったんだけどねと聞くこともしばしばではどうしたら野球を始めてくれるのでしょうか?

子供には好きなことをさせたいと願う親が大半です。好きなスポーツ選択したのだから後悔はないでしょう。ただしかし自分がプレーした野球を始めてくれればこれに越したことはないんじゃないでしょうか。

子供は好きでサッカーを始めるのでしょうか?中学生ならまだしも幼稚園や小学校低学年ではそのような決め方は選択肢がないぶん決められません。

ではどうしたらいいのでしょうか。

 

実は好きなことをやるので無く、できるスポーツを専攻するのです。サッカーなら蹴る走るで成立します。しかし野球は取る投げる打つという動作がありどれも複雑です。なので初歩的な指導を踏まえないと野球自体が成立しないんです。しかも放物線を描く小さなボールに細い棒を当てるのはこれまた難しい動作なのです。それを昔の子供は遊びから学び基礎的な動きを習得できたので必然的に野球部が多くなったのです。

では具体的にどうしたら良いかというと、幼少の頃のお父さんとの遊びに野球を取り入れるのです。的当てをする、壁当てキャッチボールをする。プラスチックバットで遊んでみるなど、お父さんとの遊びコミュニケーションは子供にとっても楽しいものです。間違ってもこうしろだのああしろだの言わないことです。お父さんとの遊びは基本楽しいのですから、間違っても叱らないことです。

そのうち柔らかいボールでキャッチボールでもできたらもう楽しいです。ベースの部分を教わった子は幼稚園でも野球の時はヒーローになります。

我が息子もサッカー楽しいとは言ってましたが野球はダントツに上手く先生に褒められたとよく話をしてくれました。

あとは野球を身近に触れさせることです。何事も自然が一番です。そうすることで野球ができるから野球部に入部する流れになります。

 

好きなことを選ぶので無くできるスポーツを選ぶのです。幼少の時のスタートが重要なのです。