少年野球の先にある未来の扉を開けよう

学童野球ではエース、中学硬式ではショート、ボーイズ県選抜の息子と悪戦苦闘した経験を踏まえ体育大学体育会陸上部出身のお父さんが体育理論を基に野球を客観視した情報を綴っています。

vol.6 運動動作①

専門用語ではバイオメカニクス、少し昔はキネシオロジーという名前の学問です。このバイオメカニクスを考える上で重要なのは、運動動作というのは力を伝達する動きのことです。

なので力の発生源は何かということそしてどの動作の力が最も大きいのかということそして大きい力を伝えるので怪我しにくい動作を両立させることが重要です。

技術を教える指導者並びに親として知っておいて欲しいのは例えば投球における大きな力は何かということを知りそれをどのようにリリースまでに増幅させるかとういことがベースになります。とかくリリースや手首を気にすることがありますがそれは最終局面であり優先順位が高いことは他にたくさんあります。

投球を例に取り考えてみましょう。マウンドの傾斜を利用して体が捕手側に動く並進運動と体が回旋する回旋運動の力そして踏み込み足を地面に着いた時の地面反力が一番大きな力です。まずこの3つをスムーズにつなげていく動作を優先的に進めるべきです。大きな力が働いている方向を手首の力だけで変えることは難しくどのように投げ出されるかが重要です。自動車だとエンジンの動力をタイヤに伝えて走ります走っている自動車が突然ブレーキ無しに90度曲がることは不可能です。慣性という動いているものは動き続ける法則により突然のブレーキや方向転換が難しいということです。そのためまずは正しい足の位置、ヒップファースト等正しいマウンドからの移動、そして正しい回旋した上で腕が振られてきます。この辺りの一貫性を動作で繋げていくことが重要です。

次に怪我予防の観点からですが骨と骨を繋ぐのが靭帯いわゆる腱です。筋肉が動力、靭帯は繋ぐものです。従って大きな動力で投球動作が行われているときに靭帯や骨に過剰なストレスが掛かったら障害につながります。運動のような大きな力が靭帯に掛かればそれを想定した強度ではないので障害に繋がりやすいのです。

プロ選手でも肘の怪我のことが良く報道されていますがフォームのどこかにストレスが掛かっていたのではないかと推測されます。

まず知らなくてはならないのは、末端でなく大きな力が働いてるところから手をつけること末端は最後で良いのです。

そして関節や靭帯にストレスがかかりにくい動作とあわせ持ちフォームを作っていくことが大切です。

今回はこれくらいで終了。次回は子供の動作をどう客観視するかというテーマで運動動作を考えていきます。