少年野球の先にある未来の扉を開けよう

学童野球ではエース、中学硬式ではショート、ボーイズ県選抜の息子と悪戦苦闘した経験を踏まえ体育大学体育会陸上部出身のお父さんが体育理論を基に野球を客観視した情報を綴っています。

vol.3 運動負荷

2の戦術同様お父さんが運動負荷を加えるわけではありません、ここで理解して欲しいのはどれくらいの運動負荷が加わっているかを知ると言うことです。

運動は適度な運動負荷であれば休息と共に運動能力が向上します。しかしそれが過度な場合は傷害の原因に繋がります。

子供が小学生の場合は自分自身では運動負荷を理解することは難しく限度を超えてしまう恐れもあります。しかし野球という種目の特性上練習時間は比較的長く負担も大きいことが特徴です。

例えばどのように運動負荷を見極めるのか?それは傷害につながりやすい点からチェックしましょう。一番確認すべきは投球による肩、肘です。アメリカではピッチスマートなる投球数ガイドラインがあります。頻度、投球数共に越えている場合は傷害になる可能性が高くなります。

次は瞬発的な運動は負担が大きいです。例えば30mダッシュなど自身の瞬発力を最大限に発揮した場合は相当な負荷がかかります。

これを1日100本もやれば過剰負荷です。本気で5本も走れば適切な負荷がかかります。

漸進性の原則という理論があります。運動効果のある負荷を加えないと練習効果が表れません。負荷が強い場合は回数を少なく負荷が弱い場合は回数をこなしても効果が薄いということです。自分に合った負荷であるかどうかを知ることが重要です。

後に休養と栄養の話が出ますが今回の運動負荷を理解することにより怪我しにくいケア等を考えることができます。

またフィジカルトレーニングと技術練習では疲労度も異なります。学童野球の場合は比較的に技術練習の比率が高いため肘、肩が特に成長期ということもあり怪我しやすいので注意が必要です。

 

また野球の場合は守備練習を午前午後とも行うと相当な送球数となり肩や肘にも負担がかかります。午前守備、午後バッティングというようにメニューがバランス良く設定してある場合は良いのですが、その辺りも知っておくことが必要です。

 

子供がどれくらいの疲労度があるのかこれをおおよそ理解することが重要です。それを知ることでオーバーワークであると気づけばケアに意識が向きます。多くのチームが毎日練習する訳では無いので効果的に疲労を抜く時間があります。この時間を有効活用することで怪我の可能性を低くすることができます。障害は金属疲労に似ています。金属は同じ方向に曲げ続けると折れます。疲労が積み重なると靭帯や骨に異常をきたします。ただし正しいケアをすることで都度疲労を取り可能性を低くすることができます。また疲労を軽減する施設や治療院もあります。

オーバーワークで疲労が蓄積しているなとアラームが鳴るような見方や知識が大切ということです。